2024年、異常気象による農業上の試練に見舞われたにもかかわらず、欧州の農業生産は、特にスペイン(10.6%増)、ポルトガル(4.4%増)では比較的大きく上昇、ポーランド(1.6%増)やイタリア(1.4%増)など他の国でもわずかながらではありますがプラス成長となりました¹。2025年を展望すると、欧州の飼料製品は生産量、競争力共に優位性を維持できると予想され、特にスペイン、イタリアは主要な生産国として際立っています。
スペインの状況
スペインの飼料生産部門は2023年に比べて2024年大幅に拡大。
2024年、乾燥脱水飼料作物の生産面積は106,000ヘクタールを超え、対前年比9%増となる見込みです。生産面積の約86%は灌漑によるもので、特にアルファルファでは1ヘクタール当たりの安定した高収量が期待できます。残りの15,000ヘクタールを超える天水耕作地は、主にカスティーリャ・イ・レオン地方に集中しています²。
2024年、スペインは725,000トンの乾燥脱水飼料作物を輸出しました。特に輸出が多かったのはサウジアラビアで、アラブ首長国連邦、中国が僅差で続き、この3国でスペイン総輸出量の半分を占めました³。
これらの地域はEUの飼料製品に対する需要が非常に高いことがわかります。またその他の重要な市場としては、韓国やヨルダンがあります。
ここ数年、飼料生産の収益性が向上し、生産農家にとってもますます魅力的な選択肢となっています。アルファルファ栽培の農学的・経済的メリットも相まって、EU全域でアルファルファ栽培を続けることに関心が高まっています。

出典:Eurostat
* EUの平均的な湿度における収穫量
イタリアの状況
ヨーロッパには有名な乳製品が数多くあり、世界中に大量に輸出されています。イタリアは農業大国であり、世界的に有名なペコリーノチーズ、パルメザンチーズなどがあります。こういった製品の素晴らしさは、家畜の飼料に使われる飼料の品質と密接に結びついています。そしてイタリアの飼料産業は、国内の酪農部門を支えるだけでなく、世界市場でも重要な役割を果たしています。
イタリアは飼料製品の主要輸出国で、UAEや日本にペレットを供給しています。また、サウジアラビアやカタールとも強い貿易関係を築いています。
2024年、気候の動向はイタリアの飼料生産に多大な影響をもたらしました。北部地域では収量、品質どちらも改善されましたが、南部地域では2023年と比較して生産量が減少、飼料の品質にも影響を及ぼしました。それでも全体としては、2023年からのEUの増産を助けています⁴。

出典:Eurostat
* EUの平均的な湿度における収穫量
1 Nel 2024 Italia prima in Europa per valore agiunto agricolo, 2025年2月Terraevitaより
2 Agronewscastillyleonのスペインの脱水飼料生産は、2024-2025年シーズンに15%増加するというニュースより、2025年2月抜粋
3 2024年には合計752,000トンの乾燥脱水飼料が国際市場で取引されたというAEFAの発表、2025年2月抜粋
4「イタリアの飼料は競争力を維持:2024年はプラス傾向」 L’informatoreagrario 2025年2月抜粋