フランスで開催された第4回世界アルファルファ会議のハイライト 将来の持続可能な農業におけるEU乾燥脱水飼料作物の役割とは

2025年11月3日から6日にかけてランスとシャロン・アン・シャンパーニュで開催された2025年世界アルファルファ会議には、30カ国以上からヨーロッパの飼料生産者など実務者を含む業界関係者が集まりました。CIDE、AEFA、FILIERAといった業界団体の代表も参加しました。会議ではアルファルファの生産システムに関連する様々な課題や、生産者と市場双方にとっての経済的持続可能性について議論し、経験や未来設計について話し合いました1

参照:AEFA, FILIERA

4日間にわたる専門性の高いプログラムで、参加者は70以上にわたる実践的なワークショップや最先端の科学セッションに参加し、近代的な農場や加工施設への視察も行われました。

初日は、土壌の健康管理や水分補給技術に関する内容など、生産者向けのワークショップが多数開催され、ザンビアにおけるアルファルファの農学的性能評価2についての議論も行われました。

2日目、3日目は、科学者や飼料業界の専門家が農学的改良遺伝子、加工技術、動物栄養学、さらには経済・政策枠組みに至るまで幅広いトピックを発表する場となりました。この日にはFILIERAのジャン・ルカ・バニャーラ会長がアルファルファの世界市場と展望について講演し、アルファルファの本質的な価値は単なるタンパク源というだけでなく、最終的に生み出すものを通じて人類と環境の健全性をもたらすのだと語りました3

そして4日目は参加者が地域内の農場と乾燥脱水施設を視察し、現行の生産システムと導入予定の技術を間近で確認しました。

以下は本年セミナーで議論された主な点です。

アルファルファの役割は従来の飼料作物を超え、再生農業・炭素固定戦略・持続可能な食料飼料チェーンにおける潜在的可能性へと重点が移行しています。

新たな遺伝学(高収量・耐ストレス品種)とスマートマネージメント(精密灌漑や混作)を組み合わせることで、既に回復力を増強し収益性を向上できるようになってきています。

市場がトレーサビリティ、品質、持続可能性の証明を求める中、種子育種家、作物生産者、乾燥加工専門家、エンドユーザーを結ぶバリューチェーン対話はますます重要となっています。欧州の乾燥脱水飼料産業が積極的に遵守するトレーサビリティシステムもその一環です。

2025年世界アルファルファ会議は、アルファルファが未来の作物であるだけでなく、アジア及び世界における酪農発展の基幹製品としての地位を再確認することとなりました。シャンパーニュ地方に集結した関係者は、農学的な革新と持続可能性目標を整合させることで、より強靭で生産性の高い世界的飼料セクターへの道筋を切りひらいたと言っても過言ではないでしょう。

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  1. https://world-alfalfa-congress.com/ ↩︎
  2. https://admin.world-alfalfa-congress.com/sites/default/files/2025-10/luzerne-programme.pdf ↩︎
  3. https://aife.eu/wp-content/uploads/2025/11/CS-19.pdf ↩︎

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